生活保護基準引下げ処分取消等請求訴訟の最高裁判決が、本年6月27日言い渡された。
これについて、厚生労働省は次のように報道発表した。
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生活保護基準引下げ処分取消等請求訴訟の最高裁判決について
生活保護基準引下げ処分取消等請求訴訟(第1審:大阪地裁及び名古屋地裁)について、本日、最高裁判所で判決が言い渡されたので、お知らせします。
1.判決言渡しのあった裁判所及び年月日
最高裁判所 令和7年6月27日
2.訴訟の内容
厚生労働大臣は、平成25年から平成27年にかけて、生活保護法による保護の基準(保護基準)中の生活扶助基準の改定(本件改定)を行い、被告各市の福祉事務所長らは、原告らに対し、本件改定を理由として、生活扶助の支給額を変更する旨の保護変更決定を行った。本件は、原告らが、本件改定は違法であるなどと主張して、
①被告各市を相手に上記保護変更決定の取消しを求めるとともに、
②被告国に対し国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めたもの。
3.判決の内容
自治体による保護変更決定処分を取り消す。
原告らの国に対する損害賠償請求を棄却する。